10日の香港市場は買い先行も上値は重いか。新型コロナウイルスワクチンの普及や経済回復見通しなどを背景に相場の先高観は根強いが、本土投資家が相互取引制度を通じて香港株を売買する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)は17日まで停止される。中国本土からの資金流入がここ最近の香港市場を大きく押し上げていたこともあり、売買代金の萎縮と上値の重い展開が予想される。また、あすは半日のみの取引となり、春節(旧正月)連休に入るため、持ち高調整の動きも強まりそうだ。
前日のNY株式相場は高安まちまち。民主党単独での巨額追加経済対策の成立期待が引き続き相場の支援となったものの、足もとで株価上昇が続いたことで景気敏感株中心に利益確定売りに押された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)、テンセント(
00700)やアリババ集団(
09988)などを中心に香港終値を軒並み上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を200ポイント超上回って寄り付くことになる。