中国インターネットサービス大手のテンセント(
00700)は、同社の独占禁止法違反を上海博泰車聯網などが通報したことについて、自らの権利侵害を言い逃れるために独禁法を悪用していると批判した。テンセントによると、上海博泰車聯網がテンセントの許可を得ずに自動車管理アプリ「新宝駿車聯」と「微信」(テンセントの対話アプリ)通知補助ソフトウエアを開発したため、商標侵害および不正競争にあたるとして昨年9月に深セン市中級人民法院に提訴した。香港経済紙『信報』が9日伝えた。
上海博泰(Pateo)はIoVのハードウエアとソフトウエア、関連サービスのサプライヤーで、上汽通用五菱汽車などの国内外の自動車メーカーを顧客とする。中国の経済ニュースサイト『網易号外』は5日、上海博泰車聯網と上汽通用五菱汽車が先ごろ、テンセントによる独占禁止法違反を国家市場監督管理総局に通報したと伝えた。通報の書面によると、テンセントは中国本土インスタントメッセンジャー市場における支配的地位を乱用して自動車メーカーに圧力をかけ、「微信」の機能を使って博泰が自動車メーカーと取引できないようにした。
テンセントの9日終値は前日比0.54%高の740.50HKドル。