週明け8日の香港市場は米株高の流れを引き継ぎ買いが先行するか。前週末のNY市場でダウ平均は5日続伸し、ハイテク株比率の高いナスダック総合指数は過去最高値を更新した。米雇用統計で非農業部門雇用者数が予想をわずかに下回ったものの、民主党単独での1.9兆米ドルの追加経済対策成立期待が高まったほか、総じて良好な企業決算も好感された。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではIT大手のテンセント(
00700)、アジア生保のAIAグループ(
01299)、中国国有銀行の中国建設銀行(
00939)が香港終値を上回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日の終値を120ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。
一方、今週後半に始まる春節(旧正月)連休を控え、上値は重い展開になると予想する。株式相互取引を通じて本土から香港株を売買する「港股通」(サウスバウンド・トレーディング)はあすから停止する。きょうは春節前の「港股通」の最終取引日であるだけに、本土投資家の利益確定売りへの警戒感が意識される可能性がある。