ロイター通信は3日、消息筋の話として、中国国有自動車大手の中国第一汽車集団がブリリアンス・チャイナ(
01114)を買収し、非公開化する方向で検討していると報じた。買収額は72億米ドル(561億6000万HKドル)に上る見込み。
ブリリアンス・チャイナの筆頭株主である華晨汽車集団は多額の債務を抱え、会社更生手続きを進めている。華晨汽車集団はロイターの報道を否定したが、詳細は明らかにしていない。ブリリアンス・チャイナや、同社と中国で合弁事業を展開する独BMW、中国第一汽車集団はともにコメントを控えている。
関係者によると、中国第一汽車集団はまず、華晨汽車集団と遼寧省政府系企業の遼寧省交通建設投資集団からそれぞれブリリアンス・チャイナの発行済み株式の30.43%、11.89%を取得する。これにより、中国第一汽車集団は残りのブリリアンス・チャイナ株を買い取るTOB(株式公開買い付け)を提案する義務を負う。1株買取価格は約11HKドルと、直近1カ月平均株価の6.48HKドルを70%上回る水準となる見通し。中国第一汽車集団が海外に投資法人を設立し、他の出資者を募る可能性もあるという。