20日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日続伸。終値は前日比1.08%高の29962.47ポイントだった。中国企業指数は1.83%高の11949.35ポイント。メインボードの売買代金は概算で3002億7000万HKドルに上り、過去最多となった前日に続き2日連続で3000億HKドルの大台に乗せた。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、終始プラス圏で推移した。足元の上昇を受けた高値警戒感から利益確定売りが重荷となる半面、相場の先高観や中国本土資金の流入期待が買いを支えた。後場にはいると、アリババ集団(
09988)や同系列銘柄が大きく上昇し、地合いの改善につながった。アリババ集団創業者の馬雲(ジャック・マー)氏が数カ月ぶりに公の場に姿を見せたと伝わり、同氏を巡ってさまざまな臆測が飛び交っていただけにきょうの報道を受けて懸念が後退した。もっとも、心理的節目の30000ポイントは上値抵抗として意識されており、同節目に近づく水準では伸び悩んだ。
ハンセン指数構成銘柄では、アリババ集団のほか、JPモルガンが目標株価を7割引き上げた生活関連サイト運営大手の美団(
03690)が大幅に3日続伸した。医薬株の中国生物製薬(
01177)、薬明生物技術(
02269)、親会社が自動運転などについてテンセント(
00700)と戦略提携を結んだ民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が大きく買われた。半面、前日に高かったスポーツ用品の安踏体育用品(
02020)が反落。アジア生保のAIAグループ(
01299)や、2020年12月本決算の赤字見通しを発表した香港鉄路(
00066)が安い。
ハイテク関連の31銘柄で構成するハンセンテック指数は5.44%高の9885.22ポイント。アリババ傘下の医薬品通販事業者、阿里健康(
00241)が17%超の上昇。JDドット・コム(
09618)傘下の京東健康(
06618)も15%超高。半面、PC世界大手のレノボグループ(
00992)が逆行安となった。