24日の香港市場はもみ合う展開か。クリスマスイブで半日立ち会いとなり、休暇に入る投資家が多いなか、積極的な売買は手控えられる可能性がある。新型コロナウイルスの感染拡大や米中対立の激化に対する懸念が引き続き重荷となる半面、コロナワクチンの普及に対する期待が相場を支えそうだ。コロナワクチンを巡っては、米ファイザーが23日、来年7月までに1億回分の新型コロナウイルスワクチンを追加供給する契約を米政府と結んだと発表した。また、中国国営テレビ・中国中央電視台(CCTV)は前日、中国国家衛生健康委員会の専門家グループを率いる鐘南山氏が、新型コロナウイルス国産ワクチンの第1弾を近く正式に発表し、接種がスタートするとの見通しを示したと伝えた。
前日のNY市場でダウ平均が小反発。トランプ米大統領が議会を通過したコロナ対策法案の修正を要求したほか、防衛関連法案に反対を表明したことで、政策を巡る不透明感が強まり、終盤に上げ幅を縮小した。ハイテク株主体のナスダック総合は取引時間中の史上最高値を更新したものの、反落して終えた。23日の香港株の米国預託証券(ADR)は、主力株ではHSBC(
00005)やAIAグループ(
01299)が香港終値を上回った半面、テンセント(
00700)、アリババ集団(
09988)、中国建設銀行(
00939)などが下回って引けた。香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前週末の終値を50ポイント超上回る水準で寄り付くことになる。