22日の中国本土株式市場で、上海総合指数は反落。終値は前日比1.86%安の3356.78ポイントだった。深セン成分指数は1.79%安の13882.30ポイントと反落した。上海、深セン両市場の売買代金は概算で9576億4000万元だった。
上海総合指数は反落して寄り付いた後、前場は小安い水準でもみ合ったが、後場に入ると失速。節目の3400ポイントをあっさりと割り込み、ほぼ一本調子で下げ幅を拡大した。トランプ米政権による対中強硬措置の駆け込み強行に対する懸念が意識され、リスク回避の動きが加速した。米商務省が18日にSMIC(688981)など77の団体・個人を事実上の禁輸リストである「エンティティー・リスト」に追加したのに続き、21日に中国とロシアの企業103社を新たな制裁対象、「軍事エンドユーザー」リストに指定。また、米国土安全保障省のチャド・ウルフ長官代行は21日、「中国企業が米国で消費者のデータを不正に集め、知的財産を盗んだ」などと批判した上で、TCLエレクトロニクス(
01070)を調査していると明らかにした。
セクター別では、保険、宝飾品、航空・空港運営が全面安。石炭、証券、鉄鋼なども売られた。半面、酒造、医療の一角がしっかり。
個別では、足元で買われていた上海汽車集団(
600104)、広州汽車集団(
601238)、BYD(
002594)など自動車株の下げが目立った。新型コロナウイルスの変異種の感染拡大を受けた各国の渡航規制の強化を嫌気して格安航空会社の春秋航空(
601021)が下げた。風力発電設備メーカーの新疆金風科技(
002202)、テクノロジー関連の用友網絡科技(
600588)、金鉱株の紫金鉱業集団(
601899)が大幅安。半面、酒造の貴州茅台酒(
600519)、北京燕京ビール(
000729)、張裕ワイン(
000869)、免税店運営の中国旅遊集団中免(
601888)、宅配大手の順豊控股(
002352)が逆行高となった。
上海B株指数は1.22%安の238.44ポイントと反落、深センB株指数は1.01%安の1077.22ポイントと7営業日ぶりに反落した。