16日の香港株式市場で、ハンセン指数は3日ぶりに反発。終値は前日比0.97%高の26460.29ポイントだった。中国企業指数は0.60%高の10461.90ポイント。メインボードの売買代金は概算で1290億3000万HKドル。
ハンセン指数は米株高の流れを引き継ぎ反発して寄り付くと、終始プラス圏で推移した。米追加経済対策を巡る米与野党の協議が進展するとの観測が広がり、投資家心理の改善につながったほか、新型コロナウイルスのワクチンの普及期待も相場を支えた。香港市場は前日まで続落しただけに、買い戻しが優勢。もっとも、トランプ米政権が制裁対象とした中国企業を指数構成銘柄から除外する動きが重荷となり、上昇率が1%を超える水準では伸び悩み、後場は狭いレンジでもみ合った。
ハンセン指数構成銘柄では、モルガン・スタンレーが目標株価を14%引き上げた電動工具の世界大手、創科実業(
00669)が5%超の上昇。米アップルがiPhoneを3割増産するとの報道を手掛かりにサプライヤーの瑞声科技(
02018)が買われたほか、香港不動産株の恒隆地産(
00101)、医薬株の中国生物製薬(
01177)、石薬集団(
01093)が高い。中国政府による規制強化を嫌気して前日まで売られていたインターネットサービス大手のアリババ集団(
09988)、テンセント(
00700)が反発した。半面、中国国有銀行の中国工商銀行(
01398)、ニット衣料大手の申洲国際集団(
02313)、中国スマホメーカーの小米集団(
01810)が逆行安。前日に高かった民営自動車メーカーの吉利汽車(
00175)が反落した。
ハイテク関連の30銘柄で構成するハンセンテック指数は反発し、前日比0.64%高の8146.40ポイント。スマホ部品・受託製造大手のBYDエレクトロニック(
00285)、カメラモジュール製造子会社の本土分離上場計画を明らかにしたQテクノロジー(
01478)が6%超の上昇。半面、後場から取引を再開した半導体受託製造会社のSMIC(
00981)が5%超の下げ。執行取締役・共同最高経営責任者(CEO)を務める梁孟松氏が人事への不満で辞表を提出するとの報道について、同社は16日前引け後に公告を発表し、梁氏に辞任の意思を確認中だと明らかにした。