16日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅に続落。終値は前日比0.01%安の3366.98ポイントだった。深セン成分指数は0.09%安の13751.09ポイントと3日ぶりに反落。上海、深セン両市場の売買代金は概算で7009億6900万元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いた後、前日終値を挟んで一進一退の値動きとなり、方向感を欠いた。中国政府の経済対策に対する期待は根強いが、中国共産党が近く開かれる見通しの中央経済工作会議で打ち出される2021年の経済政策指針を見極めたい投資家が積極的な買いを手控えたもよう。トランプ米政権が制裁対象とした中国企業を指数構成銘柄から除外する指数算出会社の動きも嫌気された。ただ、中国国家統計局が前日発表した11月の主要経済統計は堅調な内容だったとあって、下値を売り込む動きは限られた。
セクター別では、通信機器、電子・IT、ソフトウエアが下げた。半面、前日安かった保険が上昇したほか、酒造と食品・飲料が上げた。
A株市場では、自動車関連の上海汽車集団(
600104)や華域汽車系統(
600741)、重慶長安汽車(
000625)の下げが目立った。家電を手掛けるTCL科技集団(
000100)と海信家電集団(
000921)、屋外メディアの分衆伝媒信息技術(
002027)も安い。一方、酒類製造の北京燕京ビール(
000729)と張裕ワイン(
000869)、観光関連の春秋航空(
601021)と中青旅控股(
600138)が大きく買われた。上海復星医薬(
600196)は独ビオンテックと共同開発する新型コロナワクチンを中国本土で少なくとも1億回分販売すると発表し、買いを集めた。
上海B株指数は0.04%安の235.60ポイントと4営業日続落、深センB株指数は0.25%高の1051.44ポイントと3日続伸した。