中国の自動車・電池メーカー、BYD(
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同社は、20年7−9月期に中国の新型コロナウイルス状況が引き続き改善し、自動車市況が徐々に持ち直すとみている。「漢」などの新型車投入と市況回復に伴い自社の新エネルギー車の販売台数と売り上げが大きく増え、増収基調に戻ると見込む。一方、ガソリン車では「宋Pro」の好調な販売が続き、ガソリン車部門が販売台数の安定に貢献する見通しだとした。
携帯端末部品・組み立て事業は、組み立て業務の海外大口顧客が中核製品の出荷量を急速に増やし、BYDにとって新たな成長点となる見通し。ガラス・セラミックス製品の出荷が急増して市場シェアが上昇すると見込む。軌道交通事業は、国内外プロジェクトの建設が進展し、売上高と利益を伸ばす新たな分野が開けるとした。太陽光発電事業は、顧客からの受注が増え続けて売り上げを押し上げる見通し。新型コロナ防疫関連製品も引き続き増収増益に寄与する。
BYDの28日終値は前日比1.22%安の77.15HKドル。