21日の中国本土株式市場で、上海総合指数は小幅ながら3営業日続伸。終値は前日比0.20%高の3320.89ポイントだった。深セン成分指数も0.65%高の13536.42ポイントと3営業日続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆1030億1100万元だった。
上海総合指数は序盤に高く推移したが、上値の重さが意識されて上げ幅を縮小。中盤以降は前日終値を挟んで一進一退の方向感を欠く相場となった。中国政府が進める内需拡大と産業構造の高度化政策を背景に中期的な相場の先高観は根強いものの、前日は3.31%上昇して心理的節目の3300ポイントに乗せただけに、利益確定売りが上値を抑えた。香港市場との相互取引制度を通じた上海株の売買(滬股通)は売り越しだった。
セクター別では、医療・医薬品や貴金属、食品・酒造が上げた。半面、前日高かった軍需関連が下げたほか金融、公共事業が売られた。
A株市場では、白酒メーカーの貴州茅台酒(
600519)、安徽古井貢酒(
000596)、瀘州老窖(
000568)、宜賓五糧液(
000858)がそろって反発。医薬品株の上海復星医薬(
600196)と江蘇恒瑞医薬(
600276)も高い。自動車部品メーカーの光啓技術(
002625)がストップ高。生保大手の中国人寿保険(
601628)は大幅に続伸した。一方、スマートフォン用光電子部品大手の欧菲光集団(
002456)が大幅に下落。米商務省が同社を「エンティティー・リスト」に追加し、事実上の禁輸措置を受けたことで嫌気する売りが膨らんだ。証券株の招商証券(
600999)、造船株の中国船舶重工(
601989)も下落した。
上海B株指数は0.18%高の239.52ポイントと3営業日続伸。深センB株指数は0.04%安の929.23ポイントと3営業日ぶりに反落した。