2020-07-20 |
中国/政策/保険 |
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保険会社の株式投資規制を緩和、17日に施行=銀保監会
中国銀行保険監督管理委員会(銀保監会)は17日、保険会社が株式などのエクイティ資産に投資する際の規制を緩和すると通知し、同日付で施行した。保険資金の運用を市場化する改革を一段と深化させ、保険会社が資金運用を自主的に決められる範囲を広げる。通知は12条で構成されている。主な内容は次の通り。
1、エクイティ資産投資の種別監視:保険会社のソルベンシーマージン比率や資産負債管理能力、リスク状況などの指標に基づき、8分類のエクイティ資産監視比率を明確にする。上限は前四半期末時点の総資産に対し45%に相当する水準。差別化した監視比率を設けることで、各社が自主に投資を決められる範囲を広げる。
2、 重点企業に対する監督を強化:ソルベンシーマージン比率が100%未満の保険会社はエクイティ資産投資を新たに増やしてはならない。責任準備金カバー率が100%未満の生命保険会社、資金運用の上で重大なリスクが発生したケース、資産負債管理能力が低いケース、処罰を受けた保険会社はエクイティ資産規制比率の上限を15%とする。規制比率を超えた保険会社はタイムリーに報告し、実行可能な改善案を提出した上で、6カ月以内の改善実施を義務付けられる。
3、集中度リスク監視指標を拡大:現行の集中度指標に加え、上場企業1社について保険会社が保有できる株式の総数を発行済み株式の10%未満とする規制を導入する。過去のやみくもな投資や投資衝動による過剰投資、(持ち株比率が証券取引所への報告を義務付けられる5%を超える)上場企業株の頻繁な買い増しなどの不合理な行為に対処する措置。
4、保険会社に慎重で穏健な投資を指導:保険会社に対し、バリューに基づく投資と長期投資、慎重な投資の原則を堅持し、成績評価指標体系を健全にするよう要求する。保険会社は、上場・非上場のエクイティ資産のリスク特性に基づいてそれぞれのポートフォリオ戦略を策定し、投資能力を高め、流動性が高く業績が良好で配当が安定している投資先に重点配分しなければならない。