17日の香港市場は神経質な相場か。米株式相場の反落や、米国で新型コロナウイルスの新規感染数が高水準で推移していることが嫌気されると予想する。トランプ米大統領が中国の「香港国家安全維持法」施行に対抗して「香港自治法」に署名したことから、米中関係の悪化も警戒されている。一方、香港市場では中期的な上昇局面が続くとの観測が根強い。前日のハンセン指数は大幅に反落して心理的節目の25000ポイントを割っただけに、押し目買いが相場を押し上げる展開がありそうだ。新型コロナのワクチン開発情報が相次いでおり、投資家心理を支える材料となるだろう。
16日のNY市場では、米雇用回復の鈍化懸念などを背景にダウ平均が5営業日ぶりに反落。主力ハイテク株に再び利益確定売りが強まり、ナスダック総合も3日ぶりに反落した。16日の香港株の米国預託証券(ADR)はテンセント(
00700)やAIAグループ(
01299)、チャイナ・モバイル(
00941)など大型株が総じて香港終値を上回ったものの、中電控股(
00002)、ホンコン・チャイナガス(
00003)、新鴻基地産(
00016)など香港地場銘柄が下回って引けた。