15日の中国本土株式市場で、上海総合指数は続落。終値は前日比1.56%安の3361.30ポイントだった。深セン成分指数は1.87%安の13734.13ポイント。上海、深セン両市場の売買代金は概算で1兆5715億1900万元だった。
上海総合指数は小高く寄り付いたものの、ほどなくしてマイナス圏に沈んだ。心理的節目の3400ポイントを割り込むと、じりじりと下げ幅を拡大した。中国の景気回復期待を背景に指数は先週急伸したが、あすの4−6月期中国国内総生産(GDP)発表を前に利益確定売りが強まった。香港や南シナ海問題を米中の対立が先鋭化し、米中関係の緊張化に対する懸念も相場の重荷となった。指数は3340ポイントに近づく水準で下げ渋ると、後場には前日終値付近まで戻した場面もあったが、上値の重さが意識されると再び下向きに転じた。
セクター別では、防犯設備、航空機製造関連、通信キャリアが全面安。電子部品、証券も大きく売られた。半面、ホテル・観光が逆行高。中国本土で新型コロナウイルスの感染が収束する中、当局が省を跨いだ団体旅行や航空券+ホテルパック販売の再開を認めたことが材料視された。
A株市場では、国軒高科(
002074)、欧菲光集団(
002456)、浙江水晶光電科技(
002273)、歌爾(
002241)などテクノロジー関連や、通信設備大手の中興通訊(
000063)の下げが目立った。LED用チップメーカーの三安光電(
600703)、リチウム電池材料メーカーの寧波杉杉(
600884)、通信キャリアの中国聯合網絡通信(
600050)も安い。半面、上海復星医薬(
600196)がストップ高をつけるなど、製薬の一角が高い。養豚業者の河南双匯投資発展(
000895)や、20年6月中間決算の増益見通しを発表した中聯重科(
01157)、麗珠医薬集団(
000513)が上昇した。
上海B株指数は1.48%安の237.74ポイント、深センB株指数は1.91%安の926.72ポイントとともに続落した。