8日の香港株式市場で、ハンセン指数は反発。終値は前日比0.59%高の26129.18ポイントだった。中国企業指数は1.39%高の10748.11ポイント。メインボードの売買代金は概算で1961億9000万HKドルと大商いだった。
ハンセン指数はほぼプラス圏で推移した。前日の米株安や利益確定売りを受けてマイナス圏に沈む場面もみられたものの、中国経済の回復期待などを背景に相場の先高観は根強く、心理的節目の26000ポイントを回復してきょうの取引を終えた。上海総合指数が終値ベースで2年5カ月ぶりに3400ポイントを回復したことで投資家心理が上向いたほか、中国本土から相互取引を通じて香港株に投資する「南向き」資金の流入も相場を押し上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、テンセント(
00700)が5%超上昇し、指数を押し上げた。李克強首相が貴州省にあるデータセンターを視察し、新型インフラ建設への支援拡大を指示したと伝わり、材料視された。クレディ・スイスが目標株価を42%引き上げた中国蒙牛乳業(
02319)は6%超上昇。中国人寿保険(
02628)も7%近く上昇した。半面、「香港国家安全維持法」を巡り、米国務省が香港で営業する銀行への制裁を検討していると伝わり、HSBC(
00005)や中銀香港(
02388)が売られた。新型コロナウイルスの感染「第2波」への警戒感から銀河娯楽(
00027)やサンズ・チャイナ(
01928)、新鴻基地産(
00016)も安い。
この他では、金先物価格の上昇を受けて紫金鉱業集団(
02899)が10%超上昇。営口港務(
600317)の吸収合併計画を発表した大連港(
02880)は20.73%高と急騰した。美団点評(
03690)は199.80HKドルを付け上場来高値を更新。200HKドルの大台まであとわずかに迫った。小米集団(
01810)も9%近く上昇と好調。「Redmi K30」の国内販売台数が300万台を突破したとの報道が好感された。