8日の香港市場は売り先行で始まるか。前日のNY株式相場は反落。主力ハイテク株が終盤に失速したほか、新型コロナ感染拡大が続いたことで空運やクルーズなどの「経済活動再開銘柄」が下落した。ハイテク株主体のナスダック総合も6日ぶりに反落して終了。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)や中国建設銀行(
00939)、交通銀行(
03328)などが香港終値を下回って引けており、香港株のADRにサヤ寄せすれば、ハンセン指数は前日終値を約90ポイント下回る水準で寄り付くことになる。
一方、前日の香港市場では、新型コロナウイルスの感染「第2波」への警戒感が高まり、ハンセン指数は心理的節目の26000ポイントを割り込んだ。また、ここ最近の上昇を受けて、利益確定の売りも相場の重しとなった。
ただ、中国本土から相互取引を通じて香港株に投資する「南向き」資金は17営業日連続で買い越しが続いているほか、市場では感染者の増加が株式市場に与える影響は限定的との見方も強く、引き続き中国経済の回復期待から「新経済(ニューエコノミー)」銘柄などを中心に買いが入りそうだ。