3日前場の香港株式市場で、ハンセン指数は小幅に反落。終値は前日比0.19%安の23236.11ポイントだった。中国企業指数は0.37%安の9491.10ポイント。メインボードの売買代金は概算で797億7000万HKドル。
ハンセン指数は低調な商いのなか、マイナス圏の狭いレンジでもみ合い。きょうは相互取引制度を通じた中国本土投資家による香港株売買が休止の上、米ダウ先物相場や中国本土相場の下落が投資家心理を冷やしたもよう。前日は原油価格の上昇を見込む買いが相場を押し上げたものの、きょうは主要産油国による生産調整の詳細を見極めたいとのムードが強かった。ただ、NY原油先物が上げに転じると、ハンセン指数も後場に入って下げ幅を縮小。結局、下値支持として意識された10日移動平均(大引け時点で23110.40ポイント)を守り、きょうの高値で終えた。セクター別では情報技術とエネルギーが下げた半面、通信と公共事業が上げた。
ハンセン指数構成銘柄では、エネルギー株のペトロチャイナ(
00857)とCNOOC(
00883)、シノペック(
00386)、中国神華能源(
01088)が軒並み反落。時価総額が大きいHSBC(
00005)の続落も相場の重荷だった。香港不動産株の九龍倉置業地産(
01997)が安い。半面、通信キャリアのチャイナ・ユニコム(
00762)とチャイナ・モバイル(
00941)や、長江インフラ(
01038)、中電控股(
00002)など公益関連が買われた。消費財株の恒安国際集団(
01044)も大幅高。
そのほか、中海油田服務(
02883)や中遠海運能源運輸(
01138)など石油関連銘柄の下げが目立った。中国レンタカー最大手の神州租車(
00699)は急落し、前場に株式取引を停止した。同社会長が会長職を兼務するラッキンコーヒーが粉飾決算を公表したことで、神州租車の財務データの信憑性を懸念する売りが膨らんだもよう。依利安達(
01151)は親会社のキングボード・ホールディングス(
00148)による非公開化計画が好感され、63%近い急騰となった。都市ガス事業の華潤ガス(
01193)、中国政府系資源大手の中信資源控股(
01205)も大きく買われた。