ゴールドマン・サックスは最新リポートで、香港の独占鉄道事業者、香港鉄路(
00066)の投資判断を「買い」、目標株価を54HKドルに据え置いた。香港鉄路が発表した2019年12月本決算の業績見通しがおおむねゴールドマンの予想と一致していると評価。一部の市場予想よりは好内容になっているため、業績に対する市場の懸念が後退するとの見方を示した。ゴールドマンは、引当金などを除いた通期コア利益が4%増の117億HKドルになると予想している。『香港経済日報』が6日伝えた。
香港鉄路は5日大引け後、6月から続く抗議活動による業績への影響について、19年12月31日までの損失額が16億HKドル相当に上る見通しを示した。通期コア利益は前年を下回ると予想。デモによる損失に加え、ホンハム駅の手抜き工事や資本参加する英国の鉄道事業会社ファーストMTRウエスタン・トレインに絡み24億3000万HKドルの引当金を計上することが重荷。一方、複合施設「日出康城」など不動産事業の収益が好調なことから、引当金を除いた場合はコア利益が前年を上回るとした。
香港鉄路の株価は日本時間午前11時43分現在、前日比1.49%高の44.20HKドルで推移している。