2019-10-30 |
中国/政策/その他 |
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米中合意に難題、中国が農産物購入の規模確約を拒否
ロイター通信は30日、米国と中国の通商交渉で、中国が米農産品の調達規模の確約を拒否したと報じた。トランプ米大統領は、両国が10月の閣僚級協議で達した「第1段階の合意」の大きな成果として、中国による米農産品の大量購入を挙げており、この点で両国が妥協できなければ合意の基盤が崩れかねない。トランプ氏が示した中国の購入規模は最大500億米ドルと、貿易戦争の開始前に中国が年間に輸入していた額の2倍超に相当する。
消息筋によると、トランプ米政権は農産物購入を具体的に約束するよう迫っているが、中国側は購入額や購入期限の義務付けに抵抗しているという。ある中国国有企業の幹部は「中国は国民が必要としていない製品を大量に買いたくない。需要のないものを一度に買いたくもない」と語った。中国高官も、大量の米農産品が短期に流入すれば「国内市場で消化しきれない」と懸念を示した。例えば、大豆は米国が中国に輸出する最大の農産品だ。ところが中国ではアフリカ豚コレラの流行により豚の飼育数が急減し、飼料である大豆の需要は縮小している。