10日の香港株式市場でハンセン指数は6営業日ぶりに反発。終値は前日比0.31%高の28204.69ポイントだった。中国企業指数は0.48%高の10701.92ポイント。メインボードの売買代金は概算で643億3000万HKドルだった。
ハンセン指数は高く寄り付いた後、狭いレンジでもみ合い。前日までの続落で割安感が強まった銘柄に買い戻しが入りやすかった上、米中貿易摩擦の激化が回避されるとの期待が高まった。中国商務部は朝方、交渉代表団を率いる劉鶴副首相が9日夜に米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表、ムニューシン米財務長官と電話で協議したと発表した。ハンセン指数は前日割り込んだ20日移動平均(大引け時点で28185.63ポイント)を回復したが、同水準を超えると上値の重さが目立った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を10−11日に控え、市場では様子見気分が強かった。中国本土相場の下落も投資家心理を冷やしたもよう。
ハンセン指数構成銘柄では、医薬品株の中国生物製薬(
01177)と石薬集団(
01093)、自動車株の吉利汽車(
00175)が大幅に反発。ハイテク株の舜宇光学科技(
02382)とテンセント(
00700)、カジノ株の銀河娯楽(
00027)も高い。一方、保険株のAIAグループ(
01299)、中国平安保険(
02318)、中国人寿保険(
02628)がそろって下げ、相場の重荷だった。香港系不動産株の長江実業集団(
01113)や九龍倉置業地産(
01997)は続落した。
中国企業指数構成銘柄では、本土系不動産株の国薬控股(
01099)と万科企業(
02202)が上昇。前日に売られた国薬控股(
01099)、華潤ビール(
00291)が反発した。半面、スポーツ用品メーカーの安踏体育用品(
02020)とセメント大手の中国建材(
03323)が反落した。