19日の香港市場は買いが先行か。前日はハンセン指数が終値ベースで17年9月29日以来ほぼ10カ月ぶりの安値を付けただけに、割安感が強まった銘柄が物色されそうだ。18日のNY市場でダウ平均が5営業日続伸したことも投資家心理の支えとなろう。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、HSBC(
00005)やテンセント(
00700)、中国建設銀行(
00939)など大型株が総じて香港終値を上回って引けた。原油先物相場の続伸も関連銘柄の買い材料となろう。
ただ、買い一巡後は上値が重い展開がありそうだ。米中貿易協議の不透明感が強いなか、今週に入って香港メインボードの売買代金は700億HKドル台で低迷し、買い上がるエネルギーに乏しい。米ドル高傾向が続くなかで香港ドル相場は低水準にとどまっており、投資資金の流出懸念は根強い。外為市場で人民元安が進行し、本土株式相場が下落すれば、香港市場でも「ハンセン指数が下値支持として意識される節目の28000ポイントを割り込む可能性がある」(香港経済日報)との声も聞かれる。