17日の香港市場は相場全体を動かす新たな手掛かりがないなか、動意に乏しい展開か。業績見通しや月次業務データを受けた個別銘柄の物色が中心になると予想する。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米上院での議会証言を17日に控え、内容を見極めたい投資家が積極的な売買を見送る可能性もある。
米国と中国の貿易戦争から影響を受けにくい内需株が引き続き選好されそうだ。中国国家統計局が同日発表した6月の主要経済指標で、鉱工業生産と固定資産投資が前月から減速したものの、小売売上高は加速して市場予想から上振れた。内需消費が中国本土の景気をけん引していることが裏付けられた。また、16日のNY市場で原油先物相場が4%強下落しており、エネルギー資源株の売り材料となりそうだ。
16日の米株式相場は、ダウ平均が3日続伸して約1カ月半ぶり高値で終えた半面、ハイテク株比率が高いナスダック総合は3営業日ぶりに反落した。香港株の米国預託証券(ADR)は高安まちまち。欧州の銀行最大手HSBC(
00005)や香港電力持ち株会社の中電控股(
00002)、中国政府系投資持ち株会社中国中信(
00267)が香港終値を上回った。一方、中国石油メジャーのCNOOC(
00883)、大商業銀行の中国建設銀行(
00939)、IT大手テンセント(
00700)などが下回って引けた。