週明け9日の中国本土株式市場で、上海総合指数は大幅に続伸。終値は前営業日比2.47%高の2815.11ポイントだった。深セン成分指数も2.80%高の9160.62ポイントと大幅続伸。上海、深セン両市場の売買代金は概算で3259億5700万元。
上海総合指数は高く寄り付くと、ほぼ一本調子に上げ幅を拡大した。米中貿易摩擦を巡る前週末のイベント通過を受け、見直し買いが優勢になった。指数が先週までの7週続落で14%下落した後で安値拾いの買いが入りやすい環境でもあった。このほか、中国当局が海外投資家によるA株投資規制の緩和を検討していると伝わったことや、6月の外貨準備高が予想を上回って増加し、資金流出への過度な懸念が後退したことも市場心理の改善につながった。結局、指数は終値ベースで6月29日以来、10日ぶりに心理的節目の2800ポイントを回復した。
A株市場ではほぼ全面高の展開。中国工商銀行(
601398)、中国農業銀行(
601288)、中国太平洋保険(
601601)、中国平安保険(
601318)など銀行・保険株が軒並み高となり、相場の上昇をけん引。海外投資家によるA株投資規制の緩和検討や銀行の理財商品に対する新たな規制の実施延期などの観測情報が手掛かりとなった。あすに石油製品価格が今年に入って最大幅で引き上げられる可能性があるとの観測を受け、石油大手のペトロチャイナ(
601857)、シノペック(
600028)も買われた。このほか、6月の外貨準備高の予想に反した増加を背景に、オフショア・オンショア人民元相場が反発したことを好感し、中国国際航空(
601111)、中国南方航空(
600029)がそろって2%近く値を上げた。きょう香港市場に上場した大手スマホメーカー、小米集団(
01810)の初値は公開価格を下回ったものの、スマホ用高電子部品メーカーの欧菲光科技(
002456)など関連ハイテク株が買われた。
上海B株指数は1.51%高の291.01ポイント、深センB株指数は1.61%高の1059.27ポイントとそろって4営業日ぶりに反発した。