ホテル経営の老舗、香港上海ホテルズ(
00045)はこのほど、改修中のペニンシュラ北京の室料を現在の2倍に引き上げる可能性があることを明らかにした。同社は現在、500室あった客室の間取りを広げ230室に減らす改装工事を行っており、部屋の広さは最も狭い部屋で650平方フィートに上る。クレメント・K・M・クォック最高経営責任者(CEO)は「平均的な部屋の広さが2倍になることを考えれば、室料を2倍以上に引き上げるのは理にかなっていると思う」と述べた。『サウスチャイナ・モーニングポスト』が25日伝えた。
高級ホテルの稼働率は、為替変動や世界経済の伸び悩みなどを背景に、下押し圧力が強まっており、売上高の底上げの手段として、室料の引き上げを実施するケースが増えている。コンサルタント大手のOC&C・ストラテジー・コンサルタンツによると、香港上海ホテルズのRevPAR(1室当たり平均売上高)は、2012年以降、市場平均を4.3%上回っている。OC&Cの幹部は「ホテルが供給過剰に陥り、稼働率を上げるのが非常に困難になっている」と指摘。「室料を引き上げることができるかで、売上高の伸びが左右される状況だ」とした。
香港上海ホテルズの株価は日本時間午前11時42分現在、前日比0.68%安の8.74HKドルで推移している。