上海証券取引所と深セン証券取引所は8日、種類株を発行するなど加重投票権(Weighted Voting Rights:WVR)構造を採用している香港上場銘柄について、セカンダリー上場からプライマリー上場に切り替えれば香港市場との相互取引制度「ストックコネクト」の対象になれるようにすると発表した。9日付『香港経済日報』によると、現在プライマリー上場への転換を申請中のアリババ集団(
09988)が来年にはストックコネクトの「港股通」(中国本土の投資家が香港株を売買する南向き取引)に対象になると市場は期待している。
上海証取傘下の中国投資信息は8日、WVR銘柄を「ストックコネクト」対象とする検討の日程が次のように決まると明らかにした。
1、WVR銘柄がプライマリー上場に転換した時点で、香港上場から6カ月未満かつ20営業日以上の取引実績があった場合、検討日は上場6カ月後から19営業日目。
2、WVR銘柄がプライマリー上場に転換した時点で、香港上場から6カ月以上かつその後20営業日以上の取引実績があった場合、検討日はプライマリー上場転換後のハンセン総合指数の最初の構成銘柄見直しの発効日の2営業日前。
3、上記2つの場合に当てはまらないWVR銘柄の検討日は、次回のハンセン総合指数の構成銘柄見直しの発効日の2営業日前。
深セン証券取引所は8日、3日にプライマリー上場に転換したビリビリ(
09626)は、2番目の場合に当てはまると指摘し、「港股通」の対象とするかの検討を2023年3月に行う見通しを示した。