宝飾品大手の六福集団（00590）は30日、宝飾品販売を手掛ける香港資源（02882）を子会社化すると発表した。香港資源の李檸会長ら3者が保有する香港資源株を全て買い取り、過半株を握る計画。香港の買収合併規則に基づき、六福集団は過半株の取得後に他の香港資源株主に対して株式公開買い付け（TOB）を提示する義務を負う。1株当たり買い付け価格は0.70HKドルの見込で、28日終値の0.58HKドルを20.69％上回る水準。未行使のオプションも買い取って消却する。六福集団は香港資源の上場を維持する方針で、非公開化は目指していない。

　香港資源は香港時間28日午前10時23分に株式取引を停止していたが、31日午前9時に取引を再開した。

　計画では、六福集団は1480万9900HKドルを投じて李会長が保有する香港資源株7.85％を買収する。また、王朝光共同会長が保有する香港資源株24.10％を4550万HKドルで、転換社債を5600万HKドルで買収する。さらに段広志氏が保有する香港資源株18.54％を3500万HKドルで、転換社債を3500万HKドルで買収する。一連の手続き完了後、六福集団の持ち株比率は51.40％となる見通し（共同保有者分を含む）。香港資源は臨時株主総会を開いて計画の承認を求める。

　一方、香港資源の全額出資子会社であるブランド・ニュー・マネジメントの全株式を李会長が900万HKドルで買収することで合意した。ブランド・ニュー・マネジメントは中国本土でニューメディア・マーケティングサービスを展開している。

　六福集団の株価は日本時間午後2時53分現在、前営業日比1.93％安の20.30HKドルで推移している。