中国インターネットサービス大手のテンセント（00700）が17日大引け後発表した2023年4−6月期決算は、純利益が前年同期比41％増の261億7100万元となった。株式報酬やのれん減損などの影響を除いた非国際会計基準（Non-IFRS）の純利益は33％増の375億4800万元で、『信報』によると市場予想を上回った。売上高は前年同期比11％増の1492億800万元と市場予想の1520億元を下回り、前四半期（1−3月期）と比べて1％減少した。

　主力の付加価値サービス部門の売上高は742億1100万元と、前年同期比伸び率が4％にとどまった。うち、国際市場ゲーム収入は前年同期比19％増の127億元（為替変動の影響を除けば12％増）。「VALORANT」「Triple Match 3D」「勝利の女神：ニケ」などの作品が貢献した。半面、中国本土市場のゲーム収入は大型ゲームでリリースした商業化コンテンツが少なくなったことで伸び悩み、前年同期から横ばいの318億元だった。同社は「一時的な現象であり、7−9月期の本土市場ゲーム収入は前年同期を上回る」との見通しを示した。

　オンライン広告部門の売上高は34％増の250億300万元。動画アカウント広告の需要が強い上、マシンラーニング広告プラットフォームの改善が寄与した。フィンテック・企業サービス部門の売上高は15％増の486億3500万元だった。

　テンセントの16日終値は前日比1.14％安の328.8HKドル。