◇阿里健康
◇Alibaba Health Information Technology Ltd.
◇香港その他:00241
◆ポイント
◇売上高が74%の大幅増、売上原価や営業費用抑制で利幅拡大
◇医薬品のネット直接販売が好調、年間利用者数が6500万人に増加
◇医薬品通販のプラットフォーム運営事業、売上高は71%増
◆医薬品のネット直接販売が好調、年間利用者数が6500万人に増加
阿里健康が発表した2020年9月中間決算は純利益が2億8300万元となり、110万元の純損失を計上した前年同期から黒字に転換した。アリババ集団(
09988)の傘下に入った14年以降に本決算または中間決算で純利益を計上するのは初めて。売上高が前年同期比74.0%増の71億6200万元と大幅に伸びる中で、売上原価を71.8%増の53億200万元に抑え、採算はやや改善。営3業費用ではフルフィルメント(受注から配送までの一連の業務)費用が60.5%増の7億4900万元、販売費が52.7%増の5億900万元、一般管理費が36.1%増の1億4300万元、商品開発費が69.8%増の2億2900万元といずれも売上高の伸びを下回り、利幅が広がった。
事業別では医薬品やサプリのネット通販(直接販売)が好調で、売上高は75.7%増の60億3600万元。オンラインストアの「阿里健康大薬房」と「阿里健康海外旗艦店」で20年9月末までの1年間に1回以上、商品を購入した人は6500万人に達し、20年3月末に比べて1700万人増えた。物流機能の強化や顧客サービスの改善も大幅増収に結びついた。医薬品通販のプラットフォーム運営事業は売上高が71.4%増の9億2500万元だった。アリババ集団のBtoCサイト「天猫(Tモール)」内の医薬品プラットフォームでは総取引額(GMV)が49.7%増の554億元に伸びており、大幅増収につながった。オンライン医療仲介サービスは売上高が43.3%増の1億7600万元。新型コロナ流行に伴うオンライン医療の需要増加が追い風となった。
◆会社概要
アリババ傘下の医薬品通販事業者。IT大手のアリババ集団(
09988)の傘下。医薬品や健康サプリのネット通販が主力で、オンラインストア「阿里健康大薬房」を展開する。広東省や江蘇省、河北省などに持つ倉庫を通じて中国全土に製品を出荷する。アリババの通販サイト「天猫」上の医薬品プラットフォームも運営。美容医療やワクチン接種、健康診断の予約などネットを通じて消費者と医療機関をつなぐサービスも提供する。
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