◇ナガコープ
◇NagaCorp Ltd.
◇香港その他:03918
◆ポイント
◇売上高は前年同期比22%増、中国人観光客の増加や「ナガ2」の好調が寄与
◇カジノ収入は一般テーブルの収入が45%増、電子ゲーム機が27%増と好調
◇米中貿易摩擦の影響は限定的、非カジノ事業がメインの「ナガ3」は25年の完成目指す
◆一般テーブルの収入が45%増と好調、「ナガ3」は25年の完成目指す
2019年6月中間決算は、売上高が前年同期比22%増の8億9200万米ドル、純利益が同36%増の2億4500米ドルだった。EBITDA(利払い・税引き・減価償却前利益)は41%増の3億2800米ドル。中国人観光客の増加が続いていることに加え、17年に開業した「ナガ2」の好調も業績を押し上げた。
カジノ部門の収入は22%増の8億7200万米ドルだった。内訳はVIPカジノが18%増の6億9900万米ドルと堅調。客数やローリングチップ利用額の増加が増収につながった。一般カジノでは、一般テーブルが45%増の1億4600万米ドル、電子ゲーム機が27%増の7600万米ドルと好調だった。ホテル・娯楽の非カジノ部門の収入は1900万米ドルと前年同期とほぼ横ばい。全体の粗利益は32%増の4億800万米ドル、粗利益率は46%と前年同期から4ポイント改善した。なお、2019年1−5月にカンボジアを訪れた観光客は前年同期比11%増の延べ290万人。うち中国人観光客は同40%増の延べ110万人に達し、全体の38%を占めた。
同社は今後の見通しについて、カンボジアの政治・社会面の安定を背景に、年内に公布が見込まれる「カジノ法」によって、観光業のさらなる発展が期待できると指摘。米中貿易摩擦は不確定要素であるものの、影響は大きくないとみる。新規プロジェクトについては「ナガ3」が25年に完成する計画で、延べ床総面積の92%が非カジノ事業での運営となる。ロシアのウラジオストクのカジノリゾートは20年に完成する予定。
◆会社概要
カンボジアのカジノ経営会社。カンボジアの首都プノンペンで政府公認カジノの「ナガワールド」を経営。マレーシアや中国などの近隣から旅行客を取り込んでいる。16年5月にショッピングモールの「ナガシティーウォーク」完成、8月には中国免税品集団が運営する免税店が入居した。第2のカジノホテル、TSCLKコンプレックス(ナガ2)が17年11月に開業。
⇒⇒⇒ この企業に関する詳細情報はこちら