クレディ・スイスは最新リポートで、中国本土の航空セクターについて、短期的には回復が遅れるリスクが高まっているとの見方を示した。江蘇省南京市の空港で最初に見つかった新型コロナウイルスデルタ株の感染は国内複数の省・直轄市に広がり、「高リスク」に分類された地域で旅行の規制が強化され、夏休みにも省を跨ぐ旅行を当局は「推奨しない」とした。デルタ株の感染状況は現時点で予見性が低く、感染拡大が1カ月から1カ月半続く可能性があり、夏の繁忙期を迎えた航空業界にとって大きな打撃になると指摘した。『AAストックス』が2日伝えた。

　また、国民のワクチン接種が進んだとして、下期の水際対策で国際便の回復が遅れる可能性があるとした。一方、中期的には国内旅行の回復に対してポジティブな見方を示した。原油相場の動向も踏まえ、本土航空セクターの利益予想を下方修正し、本土航空大手3社とトラベルスカイ・テクノロジー（00696）、北京首都国際機場（00694）の目標株価を16.1−31.1％引き下げた。各銘柄の投資判断、目標株価は次の通り。

　※銘柄名、投資判断、目標株価（HKドル）

　中国東方航空（00670）、アウトパフォーム、4.3→3.6
　中国国際航空（00753）、アウトパフォーム、7.7→5.8
　中国南方航空（01055）、アウトパフォーム、6.2→5.2
　トラベルスカイ・テクノロジー（00696）、アウトパフォーム、22.8→15.7
　北京首都国際機場（00694）、中立、5.8→4.7