豚肉生産の世界最大手、万洲国際（00288）は6日、株式公開買付（TOB）を通じ、最大で19億1700万株（発行済み株数の13％）の自社株買いを実施する計画を発表した。提示価格は1株につき7.80HKドルで、1日終値（公告前の最終取引日）の6.65HKドルを約17.3％上回る水準。買い戻した自社株は消却する。

　TOBによる自社株買いを実施する理由について、現時点で重大な設備投資などを予定していないことから、事業運営に必要な資金を確保した上で株主還元を行うのは合理的だと判断。今回の自社株買いでプレミアムを乗せて投資を一部現金化するチャンスを株主に提供すると説明している。万隆会長や共同保有者（持ち株比率：34.14％）はTOBに応じない。

　応募株数が買付予定数の上限（19億1700万株）を上回った場合、按分比例方式で買い付けを行うことになる。TOBに応じた株主からの買付株数は、応募株数×（買付予定数上限／応募株数合計）に基づき算出される。

　万洲国際は2日午後1時（現地時間）から取引を一時停止したが、7日から取引を再開する。