中国国家新聞出版広電総局は24日、審査を通過した国産オンラインゲーム95本のリストを公表した。テンセント（00700）の「折扇」と「シュン接卯和」、同社が深セン上場の完美世界（002624）と共同開発したモバイル版「完美世界」などがリストに入った。『香港経済日報』は25日、テンセントが関わったゲーム3本が中国当局に認可されたことで、3月19日以来10カ月にわたった同社モバイルゲーム業務の「凍結期」が明け、4−6月期に低迷を抜け出す見通しだと伝えた。

　「折扇」と「シュン接卯和」はともに中国伝統工芸を基にしたゲーム。『香港経済日報』によると、人気を博している大規模オンラインマルチプレーヤーゲーム（MMORPG）ではないため、市場では収益への貢献は大きくないとの見方が出ている。一方、MMORPGの「完美世界」に対する期待は高い。16日時点で予約申し込みが950万4000件に達しており、ジェフリーズによれば3月末から4月初旬には正式配信が始まる見通しだ。

　中国国家新聞出版広電総局が昨年12月以降に審査通過を公表したゲームは計352本に上る。第4弾となった今回のリストには、ネットイース（NTES）の「戦春秋」、巨人網絡集団（002558）の「征途世界」、遊族網絡（002174）の「一起超神」も含まれている。

　テンセントの株価は日本時間午前11時57分現在、前日比2.73％高の339.20HKドルで推移している。