中国を訪問したイエレン米財務長官は8日、米国は新産業が中国からの輸入された安価な製品に突き崩されるのを容認せず、電気自動車（EV）などのグリーン製品に対する関税引き上げも排除しないと警告した。一方、中国財政部の廖敏副部長は産業の形態転換と労働力構造の調整による課題は客観的に見なければならないと表明し、中国は一部の経済先進国が安全保障の概念を一般化し、環境保護を理由に自国産業を優先する「グリーン保護主義」の措置を拡大していることに断固反対し、「座視しない」と述べた。『香港経済日報』が9日伝えた。

　イエレン長官は訪中日程の終了を9日に控えて北京で記者会見し、訪問の主旨は中国企業の過剰な生産能力の問題について中国側と話し合うことにあったと明らかにした。イエレン氏は、中国の内需が低迷し、政府の強力な支援の下でEV、車載電池、太陽光発電製品などのクリーンエネルギー製品の業界に過剰な投資が行われるのを懸念していると述べた。10年前に米国の鉄鋼産業が中国の補助金付き輸入品によって大打撃を受けたと指摘し、新産業が同じ事態に陥ることは受け入れらないと強調。米国の労働者の生活を脅かす産業政策を変更するよう中国に求めると表明した。