ゴールドマン・サックスは最新リポートで、中国本土の通信関連セクターについて、2023年1−3月期の業績が安定的に成長したと評価した。通信キャリアのサービス収入が6−8％、利益が約10％それぞれ増加したほか、通信設備メーカーの売上高は10−20％伸び、利益もおおむね安定的に推移したと指摘。先行きに関し、通信キャリアにポジティブな見方を維持する一方、通信設備メーカーは国内需要の低迷や、海外需要の減速リスクを受けて見通しが弱含んでいるとした。『AAストックス』が11日伝えた。

　ゴールドマンは通信キャリアを選好するほか、利益の成長余地があり、バリュエーションが魅力的な設備メーカーも有望視。通信キャリアのチャイナ・ユニコム（00762）とチャイナ・テレコム（00728）、光ファイバーメーカーの長飛光纖（06869）の投資判断を「買い」に設定した。チャイナ・ユニコムの2023−25年売上高予想を3−4％、EBITDA（利払い・税引き・減価償却前利益）予想を0.6−1％それぞれ上方修正した一方、純利益予想は2−6％下方修正。目標株価を7.5HKドルから7.7HKドルに引き上げた。チャイナ・テレコムに関しては、企業向け部門の伸びの減速を織り込み、23年予想を小幅に引き下げたものの、目標株価は5.1HKドルから5.5HKドルに引き上げた。

　チャイナ・モバイル（00941）の投資判断は「中立」に設定。2024−25年売上高予想を1−2％、EBITDA予想を2−4％、純利益予想を4−8％それぞれ上方修正し、目標株価も69HKドルから75HKドルに引き上げた。

　日本時間午後4時8分現在、関連銘柄の値動きは次の通り。

　■チャイナ・ユニコム（00762）：6.36HKドル（前日比0.47％安）
　■チャイナ・テレコム（00728）：4.36HKドル（同1.58％安）
　■チャイナ・モバイル（00941）：66.90HKドル（同1.11％安）
　■長飛光纖（06869）：13.46HKドル（同2.04％安）