大和証券キャピタル・マーケッツは最新リポートで、ロボット開発大手の深セン市優必選科技(
09880)について、事業化の勢いが強まっているとの見方を示し、「買い」判断を維持した。『AAストックス』が9日付で伝えた。
深セン市優必選科技の2026年上半期の売上高は前年同期比104.2%増の12億6900万元に上った。経営陣は8日の決算発表後に実施した業績説明会で、26通期売上高見通しを従来通り35億元とした。また、26年10−12月期にEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)が黒字化する可能性があるとし、27年10−12月期の最終黒字化を目標に掲げた。
産業用人型ロボットの導入が加速しており、同社は26年上半期に「Walker S2」を約600台納入した。一部の産業顧客からはリピート注文を受けている。「Walker S2」の上半期の粗利益率は75%を超え、BOMコスト(部品代)は約35万元から約18万元に低下した。一方、平均販売価格は70万−80万元から60万元に低下しており、収益性のさらなる改善につながる見通しだ。広西チワン族自治区柳州市の新工場はすでに稼働を開始しており、27年2月に工場内覧会を実施する計画。また、消費者向けでは上海の浦西地区に初の小売体験店を開設する準備を進めており、「Uni」シリーズの商業化を進める。
深セン市優必選科技は、自社開発の「Thinker」基盤モデルが約100億パラメーターを持ち、自然言語とカメラなどの画像からロボットの行動を直接生成するVLA(ビジョン・ランゲージ・アクション)モデルを産業分野に導入していることを強調した。今後のフィジカルAIの導入について、エッジコンピューティングへの依存度が高まると予想している。また、GPU(画像処理半導体)メーカーの沐曦集成電路(688802)と人型ロボット専用チップの共同開発を進めている。モデルの最適化によりメモリー使用量は約60%削減されており、ハードウエアコストのさらなる低減を後押しするとみている。