中国最大のファウンドリー、SMIC(
00981)の趙海軍・共同最高経営責任者(CEO)は第2四半期決算説明会で、2026年下期も人工知能(AI)による産業への押し上げ効果や波及効果が続き、半導体製造への幅広い需要をもたらすとの見通しを示した。既存の生産能力を柔軟に振り向けるとともに、新たな生産能力の立ち上げを迅速に進め、半導体供給網のひっ迫を緩和する考えだ。一方、供給網でのコスト上昇圧力が製造工程にも波及しているとし、影響を最小限に抑える方針を示した。『信報』が14日伝えた。
趙CEOは、26年7−9月期の出荷量は引き続き増加し、価格も安定すると予想。売上高は前四半期比2−4%増、粗利益率は26−28%を見込む。7−9月期の減価償却費の増加や夏季の電力需要期によるコスト増を吸収した上で、粗利益率は前四半期から引き続き改善するとした。新たな生産能力を含む稼働率は95%前後の高水準を維持する見通しで、固定費の単位当たり負担を効果的に抑えるとしている。
地域別の4−6月期売上高は、中国が90%、米国が8%、欧州・アジアが2%を占めた。いずれも金額ベースで増加し、中国の伸びが最も大きく、22%増となった。AI関連チップの需要が旺盛だったほか、海外からの注文回帰や現地生産の強化が寄与した。
4−6月期はウエハーの販売数量と価格がともに上昇し、四半期売上高は30億米ドルを突破した。主要な経営指標は前年同期比、前四半期比ともに大幅に伸びた。出荷量は前四半期比14.4%増、ウエハーの平均販売単価は5.7%上昇。出荷量の増加は、AI関連チップの需要急増や顧客による前倒し発注が主因となった。
用途別の売上高構成比は、スマートフォンが17%、パソコン・タブレットが16%、消費者向け電子機器が44%、通信・ウエアラブル機器が7%、産業・自動車が17%だった。金額ベースではいずれも前四半期から増加した。SMICは需要がひっ迫している分野に生産能力を重点的に振り向け、AI関連、パソコン・タブレット、産業・自動車向けの売上高をそれぞれ前四半期比で約4割伸ばした。その他の用途では、最終需要全体が低迷する中でも、顧客の前倒し発注が影響を一部吸収し、スマートフォン、消費者向け電子機器、通信・ウエアラブル向けの売上高はそれぞれ8%、16%、13%増加した。
SMICが14日に発表した26年4−6月期決算は、純利益が前年同期比261.7%増、前四半期比142.7%増の4億7900万元だった。売上高は前年同期比36.1%増、前四半期比20%増の30億600万元で、ウエハー出荷量の増加や平均販売単価の上昇、製品構成の変化が寄与した。会社側は7−9月期の売上高が前四半期比2−4%増、粗利益率が26−28%になる見通しを示した。