大和証券キャピタル・マーケッツは最新リポートで、中国の人工知能(AI)業界に対して強気の見方を示した。特に基盤モデルに注目しており、モデル性能の向上やAI利用コストの低下を背景に、業界はモデルのベンチマーク競争から大規模な実利用を巡る競争へ移行していると指摘。AIの商用化は想定を上回るペースで進んでいると分析した。『AAストックス』が12日伝えた。
大和は北京智譜華章科技(
02513)とミニマックス(
00100)を新たにカバレッジ対象とし、投資判断をともに「買い」、目標株価をそれぞれ1500HKドル、530HKドルに設定した。アリババ集団(
09988)は「買い」を据え置き、目標株価を175HKドルとし、トップピックに選定した。
大和の基本シナリオでは、中国のAIコーディング市場の潜在市場規模は2030年までに2640億元に拡大し、年平均成長率(CAGR)は266%に達する。消費者向けAI市場の潜在市場規模は1160億元、CAGRは154%になると予測。企業向けAIやマルチモーダルAIの長期的な成長機会はさらに大きいとみている。
足元では、高度なAI性能とコスト効率の双方が収益につながっていると指摘。コーディングや研究、AIエージェントなど高付加価値の用途では、高い性能を持つモデルへの需要が続く一方、低価格モデルは幅広い開発者や中小企業、企業にとってAIを利用しやすくすることで、トークン利用量のシェアを伸ばしていると分析した。
大和は、北京智譜華章科技を高性能路線の代表例とし、利用量が増加する中で複数回にわたり値上げを実施していることから、最先端レベルの性能には価格プレミアムを付けられることが示されていると評価。ミニマックスは効率性を重視する企業の代表例で、競争力のあるAI性能やマルチモーダル対応、低いサービスコストを武器に、「AIの利用量が大きい市場で優位に立てる位置にあると分析した。アリババ集団はQwen 3.8-Maxが性能面で追い上げる中、高性能と効率性の両方を取り込み、独自開発のASIC(特定用途向け集積回路)やクラウドエコシステム、豊富な資金力も備えていると評価した。