米調査会社スマートアナリティクスグローバル(SAG)が10日発表した「SAGロボティクス360」によると、2026年上半期の世界の人型ロボット出荷台数は約1万9100台と、前年同期の5100台から272%増加した。メーカー別では智元創新(AGIBOT)が宇樹科技(688836)を抜き、市場シェア首位となった。
智元創新の26年1−6月出荷台数は前年同期比562%増の8400台。市場シェアは前年同期の25%から44%に上昇した。一方、宇樹科技は170%増の5900台を出荷したものの、市場シェアは43%から31%に後退して2位となった。3−5位には銀河通用機器人(Galbot)が900台、深セン市優必選科技(
09880)が700台、楽聚機器人(Leju Robot)600台が入り、中国企業がトップ5を独占した。
SAGの推計によると、2026年上半期の世界の人型ロボット出荷台数のうち、中国メーカーが97%超を占めた。また、中国は世界需要の85%超を占めている。SAGは、中国政府による支援や産業政策、豊富な資金調達、拡大する生産能力、活発化しつつあるIPO(新規株式公開)ブームが、中国国内のロボット産業エコシステムの発展を支えているとの見方を示した。また、フィジカルAIには、ロボット関連のスタートアップや大手テクノロジー企業、さらに自動車メーカーからも参入が相次いでいると指摘した。
一方、「地政学的リスクが人型ロボット業界にとって重要な変数になっている」とSAGは述べた。米国が最近導入した外国製ロボットへの規制は、中国メーカーが成熟した海外市場への展開を進める上で逆風となる可能性があるとみている。特に、中国国内で競争が激化する中、主要メーカーが海外展開を進めていることから、その影響は大きくなる可能性があるという。
SAGによる予測では、2026年の世界の人型ロボット出荷台数が6万台近くに達し、前年比で約3倍になる見込み。業界売上高は2026年に約16億米ドル、2027年には約30億米ドルに増加する見通しを明らかにした。さらに、産業・商業用途の導入がいっそう拡大し、技術が徐々に実環境での幅広い普及に向かうことで、世界の人型ロボット出荷台数は2030年までに50万台に達すると予想している。