ロイター通信は7日、中国当局が過去1カ月間、中国テック大手企業と会合を開き、中国の最先端人工知能(AI)モデルに対する海外からのアクセスを制限する可能性について協議したと報じた。事情に詳しい関係者によると、会合にはアリババ集団(
09988)、字節跳動(バイトダンス)、北京智譜華章科技(
02513)などが参加した。未発表モデルも制限対象に含まれるという。
中国政府は国産AI技術を国内にとどめるため一連の措置を講じており、今回の協議もその流れにある。ロイター通信は、中国が米国と同様に、最先端AIを管理が必要な重要な国家資産と位置付けていることを示しているとの見方を伝えた。
関係者によると、会合は中国商務部が主導した。クローズドソース型だけでなく、よりオープンなモデルも含め、最先端AIモデルに一定の制限を設けることが議論された。政府当局者は、独自AI技術の流出や窃取を、中国の国家安全法を根拠に犯罪行為とみなす案を示し、国内AIスタートアップへの資金提供者を制限する新たな措置を導入する可能性についても言及した。
ただ関係者は、規制の具体的な範囲は現在も検討中で、適用対象は今後開発されるAIモデルに限定される可能性があるとした。施行時期や実際に導入されるかどうかも現時点では不明確という。商務部と国家発展改革委員会はコメントを控えている。
会合に参加した3社はいずれも複数のAIモデルを開発しており、クローズドソース型と、ユーザーがダウンロードして実行・改変できるオープンウエート型の双方を展開している。アリババ集団の「千問(Qwen)」と字節跳動の「豆包(Doubao)」は、中国国内で最も広く利用されているAIモデルの一つだ。北京智譜華章科技の「GLM-5.2」は、米国の最先端モデルに迫る性能を大幅に低いコストで実現したとして、最近では米シリコンバレーでも注目を集めている。