香港市場で過去1年に多数の新規株式公開(IPO)が実施された結果、初期投資家の売却を制限する「ロックアップ」が大量に解除される時期に入りつつある。証券会社は、かつてない規模のロックアップ解除ラッシュが香港株市場に一段の売り圧力をもたらす可能性があると警戒している。香港経済紙『信報』が伝えた。
モルガン・スタンレーはリポートで、流通市場における売り圧力は主に7月と9月に集中するとの見方を示した。企業のファンダメンタルズが堅調に推移していても、こうしたロックアップ解除は市場の流動性の重荷となりかねず、短期的に香港市場に対して慎重姿勢を維持する主な理由の一つだと説明した。
ゴールドマン・サックスは先ごろ、今後12カ月間に香港市場でロックアップが解除される株式の総額は2740億米ドル(約2兆1400億HKドル)に達し、過去最高規模になるとの予想を示していた。過去の事例では、対象銘柄の株価はロックアップ解除後3−6カ月以内に通常4−7%下落していると指摘した。
IPO銘柄の株価上昇も、利益確定売りの圧力を一段と強める可能性がある。アーンスト・アンド・ヤング(EY)のデータによると、今年上半期の香港IPO銘柄の初日値上がり率は平均で61%に達した一方、市場の相場全体は低調に推移しており、ハンセン指数は年初来で約9%下落している。
8日には中国の人工知能(AI)モデル開発企業、北京智譜華章科技(
02513)について、コーナーストーン投資家が保有する2560万株が6カ月間のロックアップ期間が終了する。これは発行済み株式総数の約6%に相当する。同社株は上場以来、累計で12倍超上昇している。
また、AIモデル開発のミニマックス(
00100)と汎用GPU開発の上海天数智芯半導体(
09903)も今週、ロックアップ解除を迎える。解除される株式は、それぞれ発行済み株式総数の45%、4.3%に相当する。