2026年北中米ワールドカップ(W杯)が開幕した。今大会に中国代表の出場はかなわなかったものの、中国企業や中国製品は大会運営から商業展開まで幅広い分野で存在感を示している。スポンサー投資や先端技術、交通インフラ、関連グッズ供給などを通じ、「ピッチ外」で中国企業が存在感を高めている。
中国メディアの報道によると、国際サッカー連盟(FIFA)の公式スポンサー16社のうち、中国企業は4社を占める。投資総額は5億米ドル超とされ、FIFAスポンサー収入全体の約2割に相当する。レノボグループ(
00992)は最高位パートナーとして参画する唯一の中国企業で、海信家電集団(
00921)と中国蒙牛乳業(
02319)も公式スポンサーとして大会会場や国際放送を通じてブランド発信を強化している。
大会運営を支える技術面でも中国企業の存在感は大きい。海信家電集団はビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)ルーム向けディスプレーの独占供給企業となり、自社開発のRGB Mini LED技術が判定支援に活用されている。国際放送センター(IBC)にも同社の機器が導入された。
公式試合球「トリオンダ」には深センで製造された高精度センサーチップが搭載され、VARシステムと連動してオフサイドやゴール判定を補助する。中国の製造業とデジタル技術が大会運営の重要な一角を担う構図となっている。
開催地では中国製の交通インフラも活躍している。宇通客車(
600066)はメキシコ市で運行される大規模EVバス車両群の大半を供給。中国中車(
01766/
601766)はメキシコの複数都市で軽軌道車両(LRT)を運行し、開会式会場への輸送も支えている。
商業・文化分野では、ポップマート(
09992)の人気キャラクター「LABUBU(ラブブ)」が中国発IPとして初めてW杯開会式関連イベントに登場し、関連商品の販売拡大につながった。浙江省義烏市は大会関連グッズの世界的な供給拠点として知られ、旗やマフラー、記念品など幅広い商品の生産を担っている。
中国代表不在の大会となった一方で、中国企業はスポンサー、技術供給、インフラ整備、文化コンテンツなど多方面で関与を深めた。中国人審判団の選出も含め、中国と世界サッカーとの結び付きは一段と強まっている。