
| 2026-06-08 |
中国/マーケット/証券 |
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中国のマクロ経済・資本市場動向(6月1日週)
6月第1週(6月1−5日)の中国市場は、本土・香港市場ともに方向感を欠く展開となった。前週に比べて新たな主要マクロ統計の発表は限られたものの、製造業景況感の鈍化が意識されるなか、A株主要指数は総じて下落した。一方、香港市場では本土資金の流入が続き、中国企業指数とハンセンテック指数は小幅ながら上昇を確保した。
この週に公表された5月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は50.0となり、前月の50.3から低下した。好不況の分岐点である50は維持したものの、景況感の改善ペースは鈍化した。新たな物価統計や金融統計の発表はなく、市場の関心は景気回復の持続性や政策効果の浸透状況に向かった。
中国本土のA株市場では主要指数が軟調だった。上海総合指数は週間で1.00%下落し、前週の1.08%下落に続いて続落した。滬深300指数も1.54%安と、前週の0.97%上昇から下落に転じた。深セン成分指数は1.67%安、創業板指数は1.98%安となり、前週に上昇していた創業板指数も反落した。とりわけ科創50指数は4.74%安と、前週の2.20%安から下げ幅を拡大した。
業種別では石炭が6.36%高と前週に続いて上昇率首位となったほか、通信が3.87%高、機械設備が2.33%高と堅調だった。一方で市場全体の売買代金は14兆7406億元と前週比8.31%減少した。前週は5.55%増加していたことから、投資家の売買意欲はやや後退した。北京証券取引所の売買代金は前週比10.05%増と増加したものの、科創板は19.15%減少した。
香港市場は比較的底堅く推移した。ハンセン指数は0.88%下落したが、前週の1.65%安から下げ幅を縮小した。ハンセン中国企業指数は0.13%上昇と前週の1.46%安から反発し、ハンセンテック指数も0.09%上昇と小幅ながら続伸した。市場全体の売買代金は1兆2340億1900万HKドルと前週比5.78%増加し、商いは拡大した。
本土資金の香港市場への流入も続いた。上海経由の港股通(南向き取引)の資金純流入額は300億2700万HKドルとなり、前週の162億5800万HKドルから大幅に増加した。一方、深セン経由は72億600万HKドルの純流出となったが、前週の154億5000万HKドルの純流出から流出額は縮小した。香港市場を支える本土資金の流入基調は維持された。
資金調達面では、本土市場のIPOは北京証券取引所の2社のみで、調達額は5億7800万元だった。前週もIPOは3社にとどまっており、調達額は12億5200万元から縮小した。香港市場ではIPOが1社、増資が8件で、調達額は11億2500万HKドルとなった。前週はIPO4社、増資17件、株主割当増資3件で計38億2800万HKドルを調達しており、資金調達活動は大きく減速した。
投資信託市場では新規設定が42本、発行規模は211億700万口となり、前週の467億2200万口(48本)から大幅に縮小した。株式型、混合型ともに発行規模が減少し、投資家資金の流入ペースは鈍化した。債券市場では発行総額が1兆6682億元と前週の1兆9501億元から減少した。銀行間譲渡性預金証書(NCD)の発行額も6696億4000万元と、前週の9196億7000万元から縮小した。
6月第1週の市場は、景況感の鈍化や売買代金の減少を背景に本土株が調整色を強めた。一方で香港市場では本土資金の流入が続き、主要指数の下支え要因となった。今後は5月の物価統計や金融統計の発表を控え、景気回復の勢いを確認できるかが市場の焦点となる。