モルガン・スタンレーは最新リポートで、2026年5月の中国本土各都市における中古物件の価格と掲載物件数(在庫)の分化が続いていると指摘した。今後も、高品質・好立地の物件は好調で立地や品質の劣る物件は低調という二極化パターン「K型」の販売傾向が続くとみており、全体的な物件価格は前月比で軟調に推移する一方、一部の一線都市では緩やかな上昇が見られる可能性があるとしている。『AAストックス』が3日伝えた。
モルスタは、5月の中古物件の掲載価格は前月比で下落幅がやや拡大し、今後数カ月にわたって掲載価格の値下がりが成約価格に下方圧力をかけると予想している。一方、一線都市では前月比横ばいで、これは中古物件の販売が比較的好調であること、政策緩和に支えられていることが背景にあるとした。より競争力のある価格設定と低価格物件の供給増加を背景に、中古物件が市場シェアをさらに高め、住宅販売全体のパフォーマンスをけん引していくとみる。
モルスタは、レバレッジに対する市場の意欲が限定的であり、収益見通しも慎重であることから、政策支援効果と積み上がった需要が一巡すれば、6月には中古物件の取引量がさらに減速し、7−9月期には前年同期比でマイナス成長に転じる可能性を指摘する。一方、新築物件の販売は、デベロッパーの供給可能な物件数が減少していることから、引き続き前年比で減少する見込み。2026年から27年にかけて中国本土全体の物件価格は前月比で緩やかな下落傾向が続くものの、一部の一線都市では在庫削減の支援を背景に小幅な上昇が見られる可能性があると予測する。
中国本土の不動産セクターのリスク・リターンは依然としてやや下方に偏っているとみており、投資家に対して6月から8月の取引量、物件価格、中古物件の掲載数、取引内訳、賃料水準を注意深く観察するよう促している。
モルスタは、不動産セクターのトップピックを華潤置地(
01109)に据え置き、次いで建発国際投資(
01908)を推奨している。両社はともに、堅調なEPS見通し、魅力的な配当利回り、中期でのバリュエーションの再評価余地を備えているとしている。