
| 2026-05-11 |
中国/マーケット/証券 |
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中国のマクロ経済・資本市場動向(5月4日週)
5月第1週(5月4−8日)の中国市場は、ハイテク株主導の上昇基調が続いた。前週に続き人工知能(AI)や半導体関連への買いが相場を押し上げ、主要指数はそろって上昇。とりわけ科創50指数の上げが目立った。一方で、市場全体の売買代金は減少し、投資家の慎重姿勢も残った。
この週は新たな主要マクロ統計や金融統計の発表がなく、相場は企業業績や政策期待を材料とした個別物色が中心となった。製造業購買担当者景気指数(PMI)は4月に50.30と前月(50.40)から小幅低下したものの、好不況の分岐点である50を上回り、景況感は底堅さを維持した。1年物LPRは3.00%、5年物以上LPRは3.50%で据え置かれている。
中国本土のA株市場では、主要指数が前週から上げ幅を広げた。上海総合指数は週間で1.65%上昇し、前週(0.79%高)を上回る伸びとなった。深セン成分指数は3.02%高、創業板指数は3.24%高と成長株が堅調だった。科創50指数は4.42%上昇し、前週の8.07%高に続いて強い値動きとなった。
業種別では、「通信」が7.86%上昇と最も上げ幅が大きく、「電子」(6.03%高)、「機械設備」(5.87%高)、「コンピューター」(5.81%高)などハイテク関連に資金が向かった。前週に上昇率上位だった不動産や石油関連に代わり、成長分野への物色が鮮明となった。
もっとも、市場全体の売買代金は9兆4889億元と前週比9.81%減少した。上海市場メインボードは同12.89%減、深セン市場メインボードも同10.96%減となり、指数上昇に比べると商いは盛り上がりを欠いた。一方、北京証券取引所の売買代金は6.51%増加し、中小型成長株への資金流入が続いた。
香港市場は前週の下落から反発した。ハンセン指数は週間で2.39%上昇し、前週の0.78%安から切り返した。ハンセン中国企業指数も2.39%高、ハンセンテック指数は4.75%高と、テクノロジー株主導で上昇した。市場全体の売買代金は9324億HKドルと前週比12.24%増加し、投資家心理の改善を映した。
もっとも、本土資金の香港市場への流入は減速した。上海経由の「港股通(南向き取引)」の資金純流入は66億7000万HKドルと前週から75.34%減少。深セン経由では68億6300万HKドルの純流出となった。香港株の上昇は海外資金主導の色彩が強かった。
資金調達面では、本土のIPOは3社で、調達額は43億100万元と前週(9億7300万元)から大幅に拡大した。内訳は深セン市場メインボードが2社、北京証券取引所が1社だった。香港市場ではIPOが3社あったものの、調達額は未確定。増資は9件で3億1200万HKドル、株主割当増資は1件で1億4500万HKドルとなり、前週の大型増資案件の反動で調達規模は縮小した。
投資信託市場では新規発行が15本、発行規模は84億7700万口となり、前週の278億5500万口(49本)から大幅に縮小した。株式型や混合型ファンドの設定減少が目立ち、個人マネーの流入は一服した。
債券市場では、国債発行額が3500億2000万元と前週の発行ゼロから急増した。一方、地方政府債や銀行間譲渡性預金証書(NCD)の発行は減少し、債券市場全体の発行額は6兆800億7500万元と前週から縮小した。
中国市場はAIや半導体関連を中心に堅調地合いを維持したが、売買代金の減少や本土資金の香港市場流入鈍化は、投資家の慎重姿勢がなお根強いことを示した。今後は4月の物価統計や金融統計の発表を控え、景気回復の持続性を確認できるかが焦点となる。