モルガン・スタンレーは最新リポートで、中国本土の銀行各社がフロント、ミドル、バックオフィスの各業務に人工知能(AI)を大規模に導入していると指摘した。企業向けAIプラットフォームや社内ナレッジベース、デジタルアシスタント、業務フロー管理ツールなどの構築が進んでおり、AIは既に本格的な実装段階に入り、銀行の基幹インフラの一部となっているとの認識を示した。『AAストックス』が伝えた。
モルスタは、AIが業務効率の向上や人手作業の軽減、リスク監視の強化に寄与していると分析。本土系銀行は人員規模を拡大することなく、より多くの企業・個人顧客にサービスを提供できるようになり、低金利環境が続く中での収益圧迫を相殺する効果があるとした。また、AIの活用により実体経済における資金需要との精緻なマッチングが可能となり、中国企業全体の競争力向上につながると同時に、安定した自己資本利益率(ROE)の維持が可能になるとみている。
リポートによると、2025年には中国の4大国有銀行がAI関連投資を大幅に拡大し、各行のIT投資額はいずれも250億元を超え、経常収益の3%−4%を占めた。モルスタは、AI投資を社内で広範に活用し、業務プロセスの変革につなげられる銀行が最終的に優位に立つと指摘。現時点では、中国工商銀行(
01398)、中国建設銀行(
00939)、招商銀行(
03968)が、強固な技術力と高い執行力を兼ね備え、業界を先行していると評価した。