
| 2026-02-02 |
中国/政策/その他 |
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中国、首都圏構想を再定義 北京・天津・河北で35年見据え
中国政府は、北京・天津・河北の協調発展を一段と進める指針として、「現代化首都圏空間協同計画(2023−2035年)」を承認した。北京の首都機能を最適化し、世界水準の都市圏と中国式現代化の先行モデルを構築する狙い。
計画の中核は、北京を中心とする都市圏の空間構造の再編。北京を「一核」とし、河北雄安新区と北京城市副中心を「両翼」と位置付け、首都機能の波及効果を周辺に広げる。「双城多点」として北京と天津の連携を軸に、河北省の各都市が結節点となる体制を整える。さらに、北京−天津、北京−雄安の2つの都市回廊を骨格に、多層的な都市圏を形成する構想を打ち出した。
首都圏は機能に応じて3つの圏域に区分する。通勤圏では職住近接を進め、北京中心部からの人口や機能の分散を受け止める。軌道交通を基盤とする一体的な交通体系を構築する方針。機能圏では北京中心部、城市副中心、天津、雄安新区の連動を強め、イノベーション集積を促す。北京−天津回廊は総合的なイノベーション軸、北京−雄安回廊は高品質な発展軸と位置付ける。産業協同圏では産業分担を明確化し、国内外に開かれた多層的な産業ネットワークを築く。
重点分野では連携を前面に押し出す。産業・技術面では「二廊四帯」の産業連携イノベーション構造を構築し、「新質生産力」を地域特性に応じて育成する。交通インフラでは「八廊二環」の交通回廊整備を進め、海港、陸港、空港が連動する国際的な総合交通ハブ群を形成する。教育、医療、介護など公共サービスの均等配置も進め、洪水など自然災害に備えた強靭性の高い空間づくりと防災救助の共同体制を強化する。生態面では山・水・林・田・湖・草・砂を一体として保護・統治し、「美しい中国」の先行区を目指す。
実施に当たっては、北京市、天津市、河北省が主体責任を担い、北京市がけん引役を果たす。自然資源部や国家発展改革委など関係部門が指導・支援し、計画の厳格な運用を確保しつつ、定期的な評価と見直しを行う方針だ。
雄安新区は習近平国家主席の肝いりで2017年に設立された国家級新区。北京の非首都機能を受け入れる受け皿として位置付けられ、インフラ整備やデジタル化、環境技術を軸に開発が進み、北京・天津・河北を結ぶ首都圏一体化の中核拠点の一つとされている。