| 2026-01-29 |
中国/業界動向/証券 |
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中国、越境投資プログラムを引き締めか 海外資金の海外流出を抑制
中国はクロスボーダー投資プログラムを引き締め、グローバルに展開するファンドのマネジャーが中国本土の顧客の投資資金を運用できる先を制限したもようだ。これにより、米国などの人気市場への資金流入が抑制される可能性がある。香港経済紙『信報』が29日、外電を引用する形で伝えた。
事情に詳しい関係者によると、制限措置の対象となるのは、10年の歴史を持ち、運用規模が860億米ドルに上る基金互認(MRF、Mutual Recognition of Fund)制度。同制度を通じ、中国本土の投資家が香港拠点のファンドに投資できるほか、香港の投資家が中国本土のファンドに投資することも認められる。関係者によると、今回の引き締め措置の目的は、昨年以降この制度に大量流入した個人投資家の保護であり、新規ファンドのみに適用される。
外電が確認した文書によれば、中国証券監督管理委員会(CSRC)は2025年下半期に、この制度に参加する香港のファンドに通知した「指導意見」のなかで、個人投資家のリスク許容度に基づき、要件を強化することでファンドのポートフォリオにおける資産クラスおよび地域分布の多様性を確保するよう求めた。関係者によれば、これまでこうした規定は存在しなかった。
また、規制当局は申請者との口頭でのやり取りの中で、単一の国や地域への投資比率がファンド総資産の50%を超えてはならないと伝えたという。ただし、香港はこの上限規制の対象外とされる。さらに、高利回り証券がファンド資産に占める比率についても制限が設けられているという。これらの指導意見はいずれも既存商品には適用されない。
中国は2015年にMRF制度を導入し、最大6000億元の資金募集を認めることで、資本市場の開放と個人投資家による海外資産へのアクセス拡大を図ってきた。しかし、今回の新たな措置は、規制当局がこうした投資家の海外投資エクスポージャーをより厳格に管理しようとしていることを示しており、世界の資産運用会社による同制度活用のペースを鈍らせる可能性がある。