アリババ集団(
09988)傘下のアント・インターナショナルは、独自開発した時系列予測人工知能(AI)大規模モデル「鷹序(Falcon TST:Time-Series Transformer)」を正式にオープンソース化したと発表した。『信報』が12日伝えた。
同モデルは、業界で初めて「マルチパッチ構造」と「混合専門家(Mixture of Experts、MoE)」アーキテクチャを組み合わせた大規模な時系列予測用基盤モデルで、パラメーター数は25億を超える。複数の権威あるベンチマーク評価(平均絶対誤差率など)で最高の性能を示したという。「鷹序」モデルはすでにGitHubやHugging Face、アント・インターナショナルの独自プラットフォームで一般公開されており、世界中の開発者や研究機関が利用できる。
同モデルはもともとアント・インターナショナル社内の資金繰りや為替リスク予測に活用されていた。1時間単位、日単位、週単位での予測に対応し、精度は90%を超える。これにより、企業は最大で60%の為替コスト削減が可能になるとしている。
金融分野にとどまらず、「鷹序」モデルは気象変化、休日消費、金融市場の変動、越境人流など、時間軸を持つ多様なデータ予測にも応用できる。同社は現在、航空、銀行、オンライン旅行プラットフォーム、電子商取引(EC)などの業界パートナーと具体的な導入事例を探っている。
アント・インターナショナルの楊江明・最高イノベーション責任者(CINO)は、「オープンソース化を選んだのは、『鷹序』モデルをより多くの産業に活用してもらうためであり、学術界や産業界と協力してAI技術の高度化と実体経済への応用を推進したい」と述べた。