
| 2025-11-11 |
中国/業界動向/その他 |
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26年の中国GDP成長率は4.5%に減速と予想=UBS
UBSの張寧・チーフエコノミストは最新リポートで、2026年の中国の国内総生産(GDP)成長率について、基本シナリオで前年比4.5%に減速すると予想した。『信報』が11日伝えた。
張寧氏は、26年は輸出の伸びが鈍化し、純輸出の成長寄与度が2025年に比べ大幅に縮小する一方で、国内経済活動はおおむね底堅さを維持すると予想。住宅市場の下落はなお続くが下げ幅は縮小し、消費は緩やかな増加を保つものの成長率はやや鈍るとした。インフラと製造業投資は、25年下期の大幅な落ち込みから26年にかけて緩やかな回復に転じる見通しを示した。
また、26年の消費者物価指数(CPI)は0.4%上昇に回復し、生産者物価指数(PPI)の下落幅も縮小すると予想。27年には不動産活動の安定化、輸出の回復、消費者信頼感の持続により、GDP成長率が4.6%へ小幅に改善し、インフレ率や人民元相場もわずかに上向くとした。
不動産の調整局面が一定期間続くとみており、政府が住宅ローン金利の引き下げや在庫圧縮の加速、構造改革の推進を通じて市場の安定化を図る可能性を指摘。住宅販売、新規着工、投資は26年に5−10%減少し、27年も0−5%減ると予想した。不動産低迷によるGDP成長率への押し下げ効果は2026年に0.5−1ポイント、27年にはさらに縮小するとみている。
輸出の伸び悩みや不動産低迷を背景に、政府が26年も緩やかな景気支援策を維持すると予想。財政赤字率は約1ポイント拡大し、中国人民銀行(中央銀行)は26年に0.2%の利下げと0.25−0.5ポイントの預金準備率引き下げを実施し、流動性を十分に確保するとした。
さらに、「第15次5カ年計画(2026−30年)」では消費拡大が重点課題の一つとされるが、26年の政策支援は段階的かつ穏やかなものにとどまるとの見方を示した。また、「反内巻(過当競争の抑制)」政策の推進を「全国統一大市場」構想に組み込むとみている。
張氏は、中国のイノベーションや「新経済」産業が政策支援、持続的な投資、旺盛な研究開発支出を背景に高成長を続けると指摘。2026−30年にかけて新経済分野の成長率は他産業を上回り、GDPに占める比率は30年までに現在より3ポイント上昇するとの見通しを示した。人工知能(AI)の急速な普及は輸出や設備投資を押し上げ、生産性を高める一方で、AIバブル崩壊のリスクが経済に影響を与える可能性もあると述べた。構造改革の加速と政策支援の強化が、国内信頼感と経済活動の持ち直しに寄与するとした。