10日の香港株式市場で、ハンセン指数は5営業日続落。終値は前日比1.73%安の26290.32ポイントだった。中国企業指数は1.80%安の9358.32ポイント。メインボードの売買代金は概算で3337億3000万HKドル。
ハンセン指数は20日移動平均線(大引け時点で26586.47ポイント)を割り込んで寄り付き、前場はおおむね下落率1%前後で推移。後場に入るとじりじりと下げ幅を広げ、終値は9月26以来2週間ぶりの安値となった。前日の米株式相場が下落した上、今月末に韓国で行われる見込みの米中首脳会談を前に、中国と米国の当局が互いに貿易やハイテクを巡る規制を導入・強化する動きが伝わり、米国と中国の関係悪化が警戒されたもよう。来週は中国の9月貿易・物価・金融の各統計が発表されるとあって、様子見ムードも広がった。セクター別では素材や情報技術、一般消費財、医療・ヘルスケアが大きく下げる半面、通信が堅調だった。
ハンセン指数構成銘柄では、大型ネット株のアリババ集団(
09988)とテンセント(
00700)、JDドットコム(
09618)が売られ、相場の重荷となった。半導体受託製造のSMIC(
00981)、医薬品受託開発の薬明生物技術(
02269)と無錫薬明康徳新薬開発(
02359)は大幅に続落。金甌大手の紫金鉱業集団(
02899)、太陽光パネル用ガラスの信義光能(
00968)も安い。半面、不動産開発の中国海外発展(
00688)と恒隆地産(
00101)、通信キャリアのチャイナ・テレコム(
00728)がそろって続伸した。
ハイテク銘柄で構成するハンセンテック指数は3.27%安の6259.75ポイントと5営業日続落。SMICのほか、検索大手の百度(
09888)、ショート動画プラットフォームの快手科技(
01024)、電気自動車の蔚来集団(
09866)の下げがきつい。構成30銘柄のうち上昇はオンライン旅行会社のトリップ・ドットコム(
09961)だけだった。